【“odekake”|PROVIA】普通の家族の、普通の日常、普通の色で
フィルムシミュレーションに慣れてくると、自分なりの色味を見つけようと模索して、いろんなパラメーターをいじりたくなります。
確かに、自分の写真を作品と捉え、個性を出すことは楽しいですが、時としてその色付けが雑味に感じられることもあります。

例えば家族でお出かけしたとき。
目の前で見た家族の笑顔や、思い出にとっておきたいグルメや光景。
それらを目で見たままの印象で残すために作ったのが、この“odekake”というレシピです。

もはや、レシピと呼べるほどのものではないかもしれません。
富士フイルムのXマウントで基本のルックとなるPROVIAを採用し、色再現性を重視しています。
ホワイトバランスもいじることなくオートのまま。エフェクトも特に追加することなく、あくまで生活の中で自然に撮った写真ということに重きを置いています。

そのため、時たま耳にする「富士フイルムは料理写真が苦手」という印象は全く感じさせません。
その悪評は結局、寒色が強調されるとおいしそうに見えなくなるという単純な話だと思うので、クラシッククロームなどのレトロ調と料理の相性が悪いというだけで、「富士フイルムは」という主語は大きすぎでしょう。
「こういう表現もある」という選択肢と同様に、「こういう表現をしない」という選択肢も持っておくことが重要だと思っています。

あとは家族とのお出かけで使う前提で考えると、大口径レンズをつけていないシーンが多くあります。
ズームレンズや、小口径のパンケーキレンズと使うことが多いため、開放F値が低くないレンズでもOKという前提でのカスタムにもしてあります。
すなわち、彩度とシャープネスはカメラ側で補正し、コントラストをちょっとだけ下げてダイナミックレンジを稼ぎやすくするという設定です。

悪く表現すれば、普通の写真に見えるかもしれません。
しかし奇をてらわない、ストレートで標準的なルックは、家族の思い出を残す上では非常に柔軟性に長けたカスタムになっています。

「お出かけ」という言葉を、そういえば妻に出会う前はあまり使わなかったように思います。
妻の発するそれは、まるでぼくたち家族の普通さを強調している気がして、ぼくは好きです。
当たり前のように出かけて、自然に写真を撮る。そんなスタイルに敬意を込めて作ったレシピです。

【“odekake”|PROVIA】カスタムレシピ
| フィルムシミュレーション | PROVIA |
|---|---|
| グレインエフェクト | OFF |
| カラークロームエフェクト | OFF |
| カラークローム・ブルー | 弱 |
| スムーズスキンエフェクト | 弱 |
| ホワイトバランス | AUTO / R 0, B 0 |
| ダイナミックレンジ | AUTO |
| Dレンジ優先 | OFF |
| トーンカーブ | H -1, S -0.5 |
| カラー | +2 |
| シャープネス | +2 |
| 高感度NR | +1 |
| クラリティー | 0 |

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