2026-05-27

APO-LANTHAR 50mm F2 Asphericalは優等生、でも人の気持ちがわかる優しいヤツ

ニコンのカメラを使っていると、あまりのレンズクオリティの高さに、サードパーティ製レンズに目が向かない人も多いかと思います。

でも、ぼくにとってVoigtlanderは別格。

マニュアルレンズだからとかいう単純な理由ではなく、メーカーの持っている出立ちに、なんとなくニコンと通ずるところがある気がするのです。

その中でもAPO-LANTHAR 50mm F2 Asphericalはさらに別格。

APOの名を冠したレンズとして一切妥協なく、見たままの光景を写し撮ることができるレンズです。

特にニコンの視認性の高いEVFで覗き込むと、ミラーレスカメラであることを忘れるような撮影体験が可能です。

被写界深度が浅くてもピンとピークが掴みやすいので、MF操作に困ることも少ないです。

子供を撮るにあたって、無駄な味付けがないことは重要です。

なぜなら、写真を見返したときに、当時の記憶を鮮明に呼び起こすことができるから。

とあるレンズ設計者さんが、「透き通る空気感を写せるレンズというのは、収差が少ないということだ」と語っていました。

収差が少ないというのは、まさにアポクロマート設計レンズの強みです。

その時の家の空気を、そのまま写真に残す。
そんな繊細な写りをしてくれる、とても優秀なレンズです。

室内の少ない光の下でも、雰囲気のあるコントラストが生まれるので、物撮りは基本このレンズを使っています。

とても優等生ではあるのですが、ただただシャープなだけのレンズというわけではありません。

繰り返しますが、空気をしっかり読み取った光の解釈をしてくれます。

デジタルな数値上のスペックもさることながら、人がどう感じるか、エモーショナルなところにもアプローチしてくれる、優しい側面も持ち合わせています。

50mmでF2というスペックなので、背景をぼかしたポートレートやスナップには最適です。

このレンズの魅力は写りだけではありません。

そのビルドクオリティについても、特筆すべき佇まいがあります。

まずは金属筐体の質感の高さ。

触っているだけで「ああ、いいレンズだ……」とため息がこぼれ落ちるレベルです。

絞りリングのクリック感、フォーカスリングのトルク感も極上で、これはさすがコシナのものづくりといったクオリティです。

ディテールにもこだわって設計されており、絞りばねの形状がF2.8とF5.6でも正円系を保つ仕組みは、玉ボケマニアも納得の描写を見せます。

ストリートスナップでも、その優等生ぶりは健在です。

いわゆる樽形状の湾曲はほとんど起きないですし、逆光にもめっぽう強いので、ただ好きな構図で構えて撮影するだけでOKです。

本当に気楽。
それでいて、いい味を出してくれる。

ただ優秀なだけじゃない、特別な存在です。

マニュアルフォーカスに抵抗感のある方は、一度レンタルで試してみるのもおすすめです。

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