2026-08-03

フィルムシミュレーションレシピを検索していた日々から抜け出し、自分で作れるようになった話

富士フイルムのカメラをお使いの皆さま。フィルムシミュレーションレシピをお探しではないでしょうか。

結論、この記事でレシピ紹介はしていませんので、もし目的が違った方は申し訳ないです。

筆者は富士フイルムで家族写真を撮っている者です。

ぼくもはじめて富士フイルム機を買ってから1年くらいは、隙あらばフィルムシミュレーションレシピを探していました。

気に入った写真を見つけてはレシピを探し、同じ設定とフィルムシミュレーションを使って撮影するという行為を繰り返していました。

しかし今思うと、その行為によって写真スキルが上達することはありませんでした。

なぜなら各項目の意図を理解せず、設定をいじっていたから。

シャープネスを上げるとはどういうことなのか。ハイライトとシャドウを変えるとどうなるのか。

なにもわからずにただ真似をしていたので、自分がどういう写真を撮りたいと考えているのか、どんな表現をしたいのか、言語化できておらず不明瞭なままでした

もちろんそれはそれで楽しかったので、なにも後悔するようなことはないのですが、もっと自由にカメラを楽しめるになった今の自分の撮影スタイルの方がずっと気に入っています。

ぼくがレシピ検索の呪縛から解き放たれるきっかけとなったのは、ニコンのフルサイズカメラでした。

フルサイズカメラをはじめて買って触ってみると、そのRAWデータの編集自由度に驚かされました。

撮って出しでは黒潰れしていた箇所に驚くほどデータが残っていたり、空の色を見たままに再現できたりして、RAW現像の楽しさに気付かされました。

自分が表現したいものを自分の手で作っているという感覚は、まさに「創作」という単語がぴったり当てはまるような気がしました。

そして一度そんな経験をしてしまうと、もう撮って出しでは満足できないという感覚になってしまいます。

ぼくの中での、「RAW現像至上主義」時代の到来です。

Nikon Z6IIIで撮影。RAW現像済み。

とにかく全ての情報を残したい。理想通りの色合いにしたい。白飛びや黒つぶれは許せないし、目視確認できるノイズはもってのほか。

ある意味完璧を求める撮影スタイルを追求したのが、フルサイズカメラを手にしてから約3年間のことです。

RAW現像にこだわることで得た学びは数多くあり、撮影技術や編集技術がぐんぐん向上した期間でもあります。

RAW現像を勉強し、実践することで、カメラに対する理解が深まったのは紛れもない事実です。

そういった意味ではフルサイズ機を使っていた期間は非常に有意義でありながら、一方では撮影に対して窮屈さを感じることも少なくありませんでした。

特に家族写真を撮るという意味では、フルサイズ機の大きさやRAW現像をするための時間が重荷になってきたのです。

いいカメラを触ることが、カメラの理解を深める近道であることは間違いない。

ということで、家族との思い出を撮影するためのフットワークを重視するために、フルサイズ機を手放して再び富士フイルムXマウントに戻ってきました。

今ではXマウントのカメラのみを所有しています。

しかし一度フルサイズ機を経験したぼくは、それ以前の富士フイルムとは違った撮影を楽しめるようになりました。

以前はフィルムシミュレーションレシピを検索し、それをただ当てはめていただけだったのが、今では撮影するその場で各パラメーターをいじりながら、自分がイメージしている絵に近い写真を撮って出しで撮れるようになったのです。

これはやはり、RAW現像にこだわって撮影した経験があったからです。

トーンカーブとはどういうものか。この空の明るさならどれくらいのダイナミックレンジが欲しくなるか。
そういったことを瞬時に判断しながら、その場で設定を変えて撮る。

こんなに自由で楽しい撮影スタイルはありません。

自分でフィルムシミュレーションレシピをカスタムできるようになってからは、誰かが作ったレシピにとらわれることなく、自分のスタイルを楽しんでいます。

もちろん、レシピを検索して真似するのも楽しいです。
憧れの写真家の作品に近い写真が自分でも撮れたら、それはそれで素晴らしいカメラの楽しみ方です。

いろんなカメラを経験したからこそ、いろんな手段をとることができる今の自分の撮影スタイルが、ぼくはとっても気に入っています。

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