【“pa pa pa”|REALA ACE】懐かしい幸福感、日常のリアルな色合い
今回はREALA ACEを使ったフィルムシミュレーションレシピの紹介です。
プロの写真家の多くがポジフィルムを使用した時代に、従来のネガフィルムが苦手とする色再現を実現したのがこのREALA ACEというフィルム。
もともと「REALA」というネガフィルムが発売され、のちに改良版として「REALA ACE」が発売されたと認識しています。

名前にある通り、現実的でみたままな写りを目指すフィルムシミュレーション。
それはある意味、退屈な写りに感じるかもしれません。
デジタルカメラであれば、写実的に捉えるのはある意味当たり前。
富士フイルムを使うユーザーの多くが求めているのは、もっとクリエイティブで独創的な写りでしょう。
REALA ACEはある意味、富士フイルムらしくないフィルムシミュレーションであり、そこにどのような価値を見出すかが、フジユーザーに与えられた余白でもあるとぼくは思います。

X-E5ではじめてREALA ACEを使ったとき、それまでX-T4を使っていたぼくは、センサーのダイナミックレンジが広がっているのだと思いました。
それくらい諧調が豊かで、シャドウの柔らかな粘り方が印象的だったんです。
あとからREALA ACEの効果だったと気づき、これは長く使うフィルムシミュレーションになるなと思いました。

いくつかレシピを試行錯誤する中で、結局REALA ACEは色をいじらない方がいいという結論に至りました。
そのためこのレシピでは、R/Bをゼロのままにしています。
それくらい、そのまま使いたいルックだということです。
邪魔されるのがもったいないので、フィルムグレインも入れていません。
少しハイキーに振ったレシピなのは、あくまで好みの範疇。
子供を撮影することが多い背景から、明るいシーンをイメージしやすいので、ぼくが今作るルックはほとんどが、ハイライトをプラス側に振っています。

リアルな色表現に重きを置いてレシピを作り、日常遣いしやすいようにしました。
この幸福感を感じるルックに、どんな名前をつけようかと考えたときに思いついたのが、“pa pa pa”というタイトルです。
1歳を過ぎた息子が、テンションが上がったときに「ぱぱぱぱぱぱ」と連呼するとき。
このルックはそんな日常的な幸福感を感じる瞬間を残せるルックだと思ったのです。
ぼくの中では、本当は「パパ」と言いたいのが勢い余って増えているのだと思っているので、「パ」の音を三つ並べてみました。

にしても、ネガフィルムであるというところにまた、富士フイルムのカラーサイエンスを感じて、ついニヤけてしまいます。
リアルな色とは言ったものの、どこか懐かしさを感じる手触り。
写実的でありながらも、彩度を絶妙なバランス感で抑えているので、結局はやっぱり「フジの色」になっています。


【“pa pa pa”|REALA ACE】カスタムレシピ
| フィルムシミュレーション | REALA ACE |
|---|---|
| グレイン・エフェクト | OFF |
| カラークローム・エフェクト | 弱 |
| カラークローム・ブルー | 弱 |
| スムーズスキン・エフェクト | 弱 |
| ホワイトバランス | AUTO / R 0, B 0 |
| ダイナミックレンジ | AUTO |
| Dレンジ優先 | OFF |
| トーンカーブ | H +2.5, S +1.5 |
| カラー | +1 |
| シャープネス | +2 |
| 高感度NR | +1 |
| 明瞭度 | 0 |

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